心霊現象と除霊を受けた話

17歳のとき、金縛りや様々な現象に悩まされていた。

事情により精神的な負担がかかっていた時期だったので、その影響が大きいのだと思うが、とにかく2~3日に1回のペースで金縛りに遭っていたため、寝不足だった。

金縛りだけなら別に良いのだが、同時に現れる謎の霊と幽体離脱に問題があった。

毎回ではないものの、金縛りにあったときふと見ると青白い誰かがしょっちゅう隣で寝ているのだ。顔などは見えないのだけどなんとなく男性っぽかった。何かをされたわけではないけど、とにかくそんなもの居るだけで怖い。

 

それに私の場合、金縛りに遭うと同時に幽体離脱することも多かった。

体を動かすために力を入れて起き上がると、視界だけが動いて、自分の体はベッドに置かれたままになっているのだ。怖すぎる。

 

金縛りに関係なく、ベッドで漫画を読んでいると耳元で知らない声がウニョウニョ聞こえてきたりした。甲高くて聞き取れず、子供っぽい声だった。最初は怖かったのだが、回数が増えてくると煩わしくなり、

「もう!! 何!? なんすか!!」

と言及するようになっていた。慣れというのは恐ろしい。

 

私は父、母、弟と同じ家で過ごしていたが、こういう現象は私にだけ起こった。私以外の3人は霊どころか金縛りにすらかからない。

だから最初はあまり信じてもらえず、自分でも疲れのせいなのかと思っていた。そんな中、除霊のきっかけとなる出来事が起こったのだ。

 

 

私の家族はだいたい夜12時頃にきちんと就寝する。だが夜更かし大好きな私は毎日3時くらいまでだらだらと起きていた。

起きていて気付いたのだが、毎夜2時ごろになると誰かが私の部屋の前の廊下を歩いている。そして、トイレの流水音が聞こえてくるのだ。

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私の家は間取り上、トイレへいく為に私の部屋の前の廊下を歩かなければならならない。私の部屋はトイレから一番近いため、深夜に足音がするのも、流水音が聞こえてくるのも、トイレに行く人がいるなら当然のことだった。毎晩2時頃にその音か聞こえてくるので、私は父がトイレに起きているのだと思い、気にしていなかった。

 

ある日の2時頃、漫画を呼んでいた私はふとトイレに行きたくなった。

ちょうどそのとき、いつもの足音がしたので、「お父さんか、終わるまで待とう」と待つことにした。しばらくして流水音が聞こえてきたので、部屋から出た。間取りを見ればわかると思うが、すぐに部屋を出たので、トイレか廊下で父と鉢合わせるはずだった。

しかし、誰もいない。

トイレは流れている。のに、誰もいない。誰ともすれ違わなかったし、人の気配もなにもなかった。

 

普通にめっちゃ怖かったので、いそいで寝室に行くと、父はぐっすり眠っていた。起こして訊いてみると、父は夜トイレに立ったりしていないと言う。

じゃあ毎晩聞こえてくるあの足音は誰なのだろう。母に相談すると、連日私が心霊現象で悩んでいるので、さすがにまずいと思ったらしく、心配してくれた。

 

そして私は除霊を受けることになった。

 

 

数日後、家に除霊師さんが来た。

母が手配をしてくれ、どこかの神社から来てくれたようだった。だから本当は神主さんかもしれないし、除霊師じゃなくて霊媒師なのかもしれない。

どことなく重々しい雰囲気だったので、私はリビングに座って待っていた。除霊師さんは各部屋を回って、お米などを撒いていた。特に私の部屋はものすごくたくさん撒いており、父によると家の事態を伝えたわけではなかったそうだから、やっぱり何か悪いものがいて、感じ取ったのかもしれない。

しばらくすると除霊師さんに呼ばれたので、神棚のある部屋に行った。神棚は今回の除霊ために準備していたものだ。

神棚の下に正座をして、除霊師さんが何か唱えるのをずっと聞いていた。途中、除霊師さんに「あなたなら神棚に光がみえると思います。見えるでしょう?」と言われ、「はい」と答えが正直全く光なんて見えてなかった。雰囲気的に見えませんなどとは言い出せなかった。

そのまましばらく儀式的なものが行われ、神棚の水を定期的にかえるよう言われた。他には、

・霊に同情してはいけない(「未練があって可哀想だとは思うけど、成仏してね」みたいな優しさを見せず、「来るな」と厳しく接すること)

・ホラー映画や怖い話など恐怖心を煽るものを見ない、聞かない

・嫌な感じだと思ったら手をパンと叩く(それだけで除霊効果があるらしい)

 

ということを教えてもらった。

これらを伝え、除霊師さんは帰っていった。

 

その日から足音と酷い金縛りはぱったりとなくなった。

神棚の光の件もあり、本当に大丈夫なのかと思ったが、大丈夫だった。すごい。

ちなみにその除霊師さんがどこの神社の人でどういう経緯で来てくれた人なのか、私は全く知らない。母が全て手配してくれていたので、なんとなく深く訊いてはいけないような気がして、一度も話題にしていない。

 

私は除霊をしてもらって良かったと思っているので、心霊現象に困っている人は試してみるのも良いかもしれない。

肉じゃがの話

ある日、ヘタリアを読んでいると肉じゃがの誕生に関する知識が載っていた。

 

肉じゃが - http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%89%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%8C

東郷平八郎が留学先で食べたビーフシチューの味を非常に気に入り、日本へ帰国後、艦上食として作らせようとした。しかし、ワインドミグラスソースも無く、そもそも命じられた料理長はビーフシチューなど知らず、東郷の話からイメージして醤油と砂糖を使って作ったのが始まりという説がある。

 

なるほど、日本料理である肉じゃがは、元はといえばイギリスのビーフシチューを真似たものであり、実はイギリス生まれなのだ。

この内容をヘタリアでは菊ちゃんとアーサーが可愛らしく会話しているのである。

 

先日、友人(以下R)に用事のため電話をした際、ふとこの事を思い出し、なんとなく教えてあげようと思った。

 

「あのさあ、肉じゃがってどこで生まれか知ってる?」

 

まずは聞いてみる。答えはもちろん「日本」だ。返答を待つ。

 

R「えっ? わかんない。」

 

まさかの回答である。出だしから躓いてしまった。しかし生まれなんて曖昧な尋ね方をしたのが悪かったのかもしれない。気を取り直す。

 

私「ほら、日本じゃん。日本生まれじゃん。」

 

R「は? え、そうなんだ!?」

 

そうなんだじゃないよ、当たり前だろ。なんでここで食いつくんだよ。今すぐにでもそう言ってやりたかったが本気でわかってなさそうだったので黙っておいた。

 

私「でね、日本生まれだけど、元々はイギリス生まれなんだって」

 

R「ふーん」

 

いやいやふーんじゃないよ!一番反応があるかと思った箇所で、今度は反応が薄すぎる。どういうつもりなんだ、調子が狂ってしまう。

 

私「あのさ、日本じゃなくてイギリスだったんだよ? イギリスで作られたものなんだよ」

 

どう、意外でしょ?ちょっとは驚かない?と再度訴えかけてみる。しかし、

 

R「そりゃそうでしょ」

 

こっちが意外かつ驚きである。もしかして肉じゃがを知り尽くしているのか、とも思ったが後に引くのもなんなので続けることにした。さすがに元がビーフシチューだと伝えれば驚いてくれると思ったのだ。

 

私「あのね、元々はビーフシチューだったんだって。それを日本人が真似し……」

R「ああ゛? 何適当な事言ってんの」

 

怖い。今度は突如切れはじめた。元がビーフシチューであることがそんなに気に食わないのだろうか。それとも私が適当なことを言っていると思われているのだろうか。私の話にはそんなに信憑性がないのか?

兎にも角にも、「ハア?お前なに言っちゃってんの?」という、受話器越しでもひしひしと伝わってくるRの高圧的な態度に、私も若干ムッときていた。

ただ肉じゃがが日本料理という当たり前のことを告げただけなのになぜここまで見下されなければならないのだろう。

 

私「て、適当じゃないよ、ウィキペディアにも載ってる…」

R「そんなわけないじゃん、さっきから何なの」

私「いや、Rこそどうしたの? なんかおかしいよ」

R「は?あんたが変なことばっか言うからじゃん!」

 

こんなにくだらないことで加速する口論。Rのボルテージが上がっていく。

 

R「大体さあ、あんたの言ってること最初からおかしいよ!」

 

そして怒りが頂点に触れたとき、Rは叫んだ。

 

ミック・ジャガーが日本生まれなわけないじゃん!!」

 

 

おわり。

幽霊にアナルをファックされた話

経験者ならわかると思うが金縛りは結構怖い。体が動かせないのに意識があるのは異常な感覚だし、思考がフワフワしてて頭の中が朦朧とする。

今回はそんな息苦しい金縛りの中、幽霊にアナルをファックされた話をしようと思う。

 

今から2年ほど前、たしか2011年の秋ごろだ。

その日は夜更かしをして、布団に入ったのが朝の5時ごろになってしまった。すぐに睡魔に襲われ、一旦は眠りについたもののしばらくして私は目を覚ました。

同時にやばいと直感した。体が全く動かなかったのだ。金縛りである。

 

何を隠そう私、金縛りには中学時代から度々悩まされており、なかなか慣れずに困っていた。ついでに言うと、金縛りの流れから霊的なものに殺されかけたり、ぽっくりと幽体離脱したり、冥界へ送り込まれそうになったりした事もあるのだが、これらは長くなるので別の機会に書く。

 

そんなわけで、金縛りに遭うと「幽霊が出るかもしれない」と毎回ビクビクしている。遭遇率は低いものの、心霊体験というのは私の場合大抵金縛りと同時にやってくるのだ。今回もいつ来るのかわからない霊に怯えていた。

しかしこの時、私はふとあることに気付いた。

「ていうかもう朝じゃん」

そう、就寝したのは5時。つまり早朝。しかも一眠りしたことを考えれば、6時くらいになっているはず。

なんだ朝か、朝っぱらから幽霊なんて出るわけないや、と謎の安心感に包まれながら再び就寝体制に入った。

 

が。

「!?」

意識が呼び戻される。なんと、いつの間にか誰かが私の腕を撫でていたのだ。

え、何?何?と慌てふためく私。

 

ちなみにこの時の体勢だが、私は体ごと横を向いた状態で金縛りに遭っていた。んで、その腕を撫でてる奴(以下霊ちゃん)は、私の後ろにぴったりひっついている状態だ。

わかりにくいので絵をかいてみた。こんな感じだ

 

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えっこんな朝から幽霊出ちゃうの、と意気消沈。当然金縛りで動けないのでされるがままだ。とにかく、これ以上面倒なことになるのは嫌なので、私は必死に眠りにつこうとした。

 

しかし霊ちゃんは腕どころでは飽きたらず、お腹、骨盤付近、太もも、と徐々に部位を下げて撫でてきた。

最初は恐怖に怯えていた私も、触られるうちにだんだん慣れてきた。むしろ、霊ちゃんの優しいタッチに心地良ささえ感じ始めていた。実際、禍々しい雰囲気は全くなく、霊ちゃんは私を愛おしむように、包み込むように、ふんわりと私に触れてくるのだ。

私はすっかり心を開きかけていた。あんまり怖くないし、もう気にしないで眠ってしまおうと思った。

 

すると霊ちゃん、今度は私を後ろから優しくぎゅっと抱きしめてきた。

まるで恋人のような振る舞いに動揺を隠せなかった。この時私は、優しく撫で回した上に抱きしめてくるそんなテクニシャンな霊ちゃんに、「これだけでは終わらない」という確信めいたものを感じていた。

予感は的中し、霊ちゃんは私の尻の凹部分を指でさすり始めた。

さすが霊ちゃん、裏切らない。やがてその指は、私の肛門まで到達した。

どうやら目的はアナルのようだった。腕や太ももへの愛撫と後ろからの抱擁は、アナルへたどり着くまでの雰囲気作りに過ぎなかったというわけだ。うん、雰囲気作りは大切だもんな、などと思ったのもつかの間、そうこうしてるうちに霊ちゃんの指がそのままホールインしていくではないか。声が出せるのなら叫んでいただろう。

霊ちゃんは私の焦りなど知る由もなく、未知のエリアを無遠慮に探ってくる。やがて指が引きぬかれ、一息つくひまもなく、私は更にやばそうなものを肛門越しに察知した。

 

チンコだ。肛門にチンコが押し付けられてる。

しかもすごく硬い。勃起している。

 

これにはさすがにうろたえた。腐女子ゆえアナルファックに興味がないわけでもないが、私にとってそれはボーイズラブにのみ存在するサンクチュアリである。なんとしても阻止しなくてはならない。

だが金縛り真っ最中、どうにもできないこともある。体はぴくりとも動かないし声も出せない。やめてくれと心の中で叫んでみるが、願いは届かず、無情にも霊ちゃんのチンコは私の尻穴をロックオン。そしてあえなく決壊を迎えてしまった。

挿入されている間、心境は「え、マジで?ほんとに?」という感じだった。

ちなみにその時、不思議な感覚なのだが、全然痛くなかった。霊ちゃんの配慮なのかどうかは分からないが、肛門に触れてるときは普通のチンコサイズに思えたのに、挿入のときは細くなっているように感じた。リップクリームとかそれくらいの細さだと思う(アナルでの採寸なので自信はない)。

そんな混乱と絶望の中、思いがけない細さに若干安心しつつ、「これいつまでやるんだ」と思っていると、更なる異変が起こった。

 

尻の中で霊ちゃんのチンコが膨張しはじめたのだ。

もういいよというくらい尻を責められたのに、細かったイチモツは私のケツの中でどんどんでかくなっていく。

やばい、どうしよう、このままいくと腸が壊れる。私は焦った。お構いなしに膨張を進める霊ちゃんのチンコ。内臓を直接圧迫されているような気持ちの悪さだった。

 

もうやばい、だめだ、このままだとお腹破裂するかも……

そう覚悟を決めたそのとき……

突然金縛りが解けた。

 

特に何をしたわけでもなく、いきなりあっさりと解けてしまった。同時にケツに入ってたチンコも、霊ちゃんの気配もすっかりなくなっていた。

私は急いでベッドから飛び降り、まだ感覚が残るアナルを案じて、勢い良くズボンを下着ごと脱ぎ散らした。

そしてトイレへと駆け込み、あらゆる確認を試みた。どこにも異常はないようだった。

そのまま便座に座り込み、霊ちゃんとの行為を思い返した。そんな私の導き出した結論は、

「今回はノーカン」

 ということである。

今後ともアナル処女として生きていくことを決めたのだった。